粗供養(そくよう)とは
- 法要や法事の参列者に対して施主が用意する返礼品。
- 「ささやかですが、供養の気持ちをお分けします」という意味を込めて渡される。
- 四十九日、一周忌、三回忌などの法要で渡されるのが一般的。
受け取ったときの基本マナー
言葉
- 「恐れ入ります。ありがたく頂戴いたします。」
- 「ご丁寧にありがとうございます。」
- 「お心遣いをいただき、誠にありがとうございます。」
→ 品物そのものではなく、気持ちに対してお礼を述べる。
その後の対応
- その場で一言お礼を伝えれば十分。
- 後日改めてお礼の手紙やメールは不要。
- 「お礼のお礼」は不幸が繰り返すことにつながるとされ、避けるのが慣習。
宅配便で届いたとき
- お礼は原則不要。 粗供養自体がすでに「お礼の品」であるため。
- ただし、親しい関係や高額なお香典を渡した場合は「届きました」と一言知らせると丁寧。
例文
- 「ご丁寧なお心遣いを頂戴し、誠にありがとうございます。無事に受け取りました。」
- 「お心配りをいただき、恐れ入ります。ありがたく頂戴いたしました。」
→ 品物を褒めたり具体的に触れるのは避ける。
避けるべき対応
- 「○○がとても美味しかったです」「立派な品でした」など、品物を褒める言葉。
- 粗供養は「消え物」を贈り、不幸を残さない配慮から成り立つため、品物に焦点を当てるのは不自然。
特別にお礼をしたいとき
- 親しい間柄なら、後日改めて感謝の言葉を伝える程度で十分。
- 新たに品物を贈ると、かえって相手に気を遣わせるため避ける。
注意点
- 粗供養を「人に譲る」「転売する」のはマナー違反。
- 「供養を分けていただいた」という気持ちを大切に、ありがたく受け取る。
まとめ
- 粗供養とは:法要の返礼品。「ささやかですが」の気持ちが込められている。
- 受け取ったとき:その場で感謝を伝える。後日のお礼やお返しは不要。
- 宅配便の場合:基本お礼不要。ただし届いたことを一言知らせるのは丁寧。
- 心構え:供養を分けていただいたことに感謝し、故人を偲びながらありがたくいただく。