香典を夫婦や家族、職場の同僚、友人などから連名でいただいた場合、香典返しを一人ずつ用意するべきか
まとめてお返ししてもよいのか迷うことがあります。
連名でいただいた香典も、基本的にはお返しをします。
ただし、全員に個別の品物を用意する必要はありません。
例えば、夫婦や家族からいただいた場合は一世帯につき一つ
職場の方々からいただいた場合は皆さんで分けられるお菓子などを贈る方法があります。
香典返しの金額は、いただいた香典の3分の1〜半額程度が一般的な目安ですが
葬儀当日に香典返しを渡している場合(当日返し・即日返し)は、その金額を考慮して後日のお返しを決めます。
なお、葬儀の参列者に渡す「会葬御礼(かいそうおんれい)」は香典返しとは別のもので、通常は返礼額に含めません。
また、会社の福利厚生として支給された香典や、香典返しを辞退された場合は、お返しが不要なケースもあります。
この記事では、連名でいただいた香典へのお返し方法や金額の目安、香典返しが不要な場合について紹介します
連名でいただいた香典にも香典返しは必要?
連名でいただいた香典にも、個人からいただいた場合と同じように香典返しをするのが一般的です。
香典返しの金額は、いただいた香典の3分の1〜半額程度が目安になります。
ただし、連名の場合は人数や一人あたりの負担額によって、お返しの方法が異なります。
| 香典をいただいた相手 | お返しの方法 |
|---|---|
| 夫婦・家族 | 一世帯につき一つ |
| 職場・部署一同 | 個別、またはまとめてお返し |
| 有志一同 | 香典を出した方に個別、またはまとめてお返し |
| 友人・知人の連名 | 一人ずつお返しするのが基本 |
| 会社名義・福利厚生 | 不要な場合が多い |
例えば、職場の10人から合計10,000円の香典をいただいた場合、一人あたりの負担額は1,000円です。
この場合、一人ずつ300〜500円程度の品物を用意するよりも、3,000〜5,000円程度のお菓子をまとめて贈るとよいでしょう。
大切なのは、香典を出してくださった方々に感謝の気持ちが伝わるようにお返しすることです。

連名でいただいた香典へのお返し方法
夫婦・家族からいただいた場合
夫婦や家族から連名で香典をいただいた場合は、一世帯につき一つの香典返しを用意するのが一般的です。
夫婦それぞれに香典返しを用意する必要はありません。
品物は、家族で食べられるお菓子や日用品、好きなものを選べるカタログギフトなどが適しています。
配送する場合は、代表者の名前を宛名にするほか、夫婦の名前を連名で記載します。
職場・部署一同からいただいた場合
「営業部一同」「社員一同」など、職場の方々からまとめて香典をいただいた場合は、一人ずつお返しする場合と、まとめてお返しする方法があります。
一人あたりの金額が分かっていて、個別に品物を用意できる場合は、それぞれに香典返しを贈ると丁寧です。
一方、人数が多い場合や、一人あたりの金額が少額の場合は、職場で分けられるお菓子などをまとめて贈っても問題ありません。
代表者や上司に渡す際は、「皆さまで召し上がってください」と、挨拶状に一言添えたり、直接持っていく際は伝えるとよいでしょう。
なお、「部署一同」「社員一同」という名義でも、必ずしも全員が香典を出しているとは限りません。
自分の職場からいただいた場合は、香典を出してくださった方一人ひとりに、直接お礼を伝えるとよいでしょう。
一方、亡くなった方の勤務先からいただいた場合は、個包装のお菓子などを用意し「皆さまで召し上がってください」と一言添えて贈る方法があります。
有志一同からいただいた場合
「〇〇部有志」「同期有志一同」などの名義で香典をいただいた場合も、基本的には先ほど紹介した『職場・部署一同からいただいた場合』と同じ考え方でお返しをします。
ただし、有志一同の場合は、同じ部署やグループに所属していても、全員が香典を出しているとは限りません。
香典を出してくださった方がわかる場合は、その方々に個別でお返しするか、皆さんで分けられるお菓子などをまとめて贈るとよいでしょう。
友人・知人から連名でいただいた場合
友人や知人から連名で香典をいただいた場合は、一人ずつ香典返しを用意するのが基本です。
友人や知人の場合は、職場と違って一緒に集まる機会が少ないこともあります。
代表者にまとめて渡すと、他の方にも品物を届けてもらう必要があるため、直接渡せない場合は、一人ずつ配送する方法もあります。
一方、一人あたりの香典が少額の場合や、普段から集まる機会がある場合は、皆さんで分けられるお菓子などをまとめて贈っても問題ありません。
会社名義でいただいた場合
会社名義で香典をいただいた場合は、香典返しが不要なケースがあります。
例えば、会社の慶弔規程(けいちょうきてい)に基づく弔慰金(ちょういきん)や、福利厚生として支給された香典は、個人からの香典とは性質が異なります。
このような場合は、香典返しをしなくても失礼にはあたりません。
ただし、香典袋に会社名や社長の名前が書かれていても、会社の経費から支払われたものとは限りません。
自分の勤務先からいただいた場合は、会社の総務担当者や経理担当者などに、会社の慶弔規程に基づいて支給されたものなのか、社長などが個人的に用意した香典なのかを確認するとよいでしょう。
一方、亡くなった方の勤務先からいただいた場合は、遺族が会社に確認するのは難しいこともあります。
会社の慶弔規程に基づく弔慰金と分かっている場合は、香典返しは不要です。
ただし、弔慰金なのか判断できない場合や、故人がお世話になった勤務先へ感謝の気持ちを伝えたい場合は、職場の皆さんで分けられる個包装のお菓子などを贈る方法もあります。
なお、弔慰金とわかっている場合に、感謝の気持ちとしてお菓子を贈ることは、必須ではありません。

連名でいただいた香典返しの金額はいくら?
連名でいただいた香典返しも、基本的には香典の3分の1〜半額程度を目安にします。
ただし、葬儀当日に香典返しを渡している場合(即日返し・当日返し)は、その金額を考慮して後日のお返しを決めます。
一方、会葬御礼は香典返しとは別のものなので、通常は返礼額から差し引きません。
また、連名の場合は人数や一人あたりの負担額によって、個別に返すか、まとめて返すかを判断します。
一人あたりの金額がわかる場合
一人あたりの負担額がわかる場合は、その金額の3分の1〜半額程度を目安にします。
以下は、葬儀当日に香典返しを渡していない場合の金額の目安です。
| 一人あたりの香典 | 香典返しの目安 |
|---|---|
| 5,000円 | 約1,700〜2,500円 |
| 10,000円 | 約3,300〜5,000円 |
| 20,000円 | 約6,700〜10,000円 |
| 30,000円 | 10,000〜15,000円 |
| 50,000円 | 約17,000〜25,000円 |
例えば、一人あたり5,000円ずつ香典を出してくださった場合は、一人につき1,700〜2,500円程度の品物を用意します。
一方、一人あたり1,000円程度の場合は、全員分をまとめてお菓子などでお返ししても問題ありません。
なお、金額はあくまで目安です。
一人あたりの金額がわからない場合
連名で香典をいただいた場合、誰がいくら出したのか分からないこともあります。
全員が同じ金額を出したと考えられる場合は、香典の合計額を人数で割って、一人あたりの金額を計算する方法があります。
ただし、実際には上司と同僚で負担額が違う場合もあるため、必ずしも全員が同額とは限りません。
金額に大きな差がある可能性がある場合は、代表者に確認(自分の会社の場合)するとよいでしょう。
確認できない場合は、香典の合計額の3分の1〜半額程度を目安に、皆さんで分けられるお菓子をまとめて贈る方法もあります。
連名の香典返しでの注意
香典を出した方の人数を確認する
職場や有志一同から香典をいただいた場合は、可能な範囲で人数を確認しておきましょう。
個包装のお菓子などをまとめて贈る場合、人数よりも品物の数が少ないと、全員に行き渡らないこともあります。
また、有志の場合は、香典を出した方と出していない方が混在している可能性があります。
名簿が添えられている場合は保管し、香典帳などに記録しておくと、返礼漏れを防ぎやすくなります。
すでに当日返しを渡している場合
葬儀当日に香典返しを渡している場合(即日返し・当日返し)は、その金額を考慮して後日のお返しを決めます。
例えば、10,000円の香典に対して3,000円の当日返しを渡している場合は、一般的な返礼額の目安をおおむね満たしているため、追加のお返しが不要なこともあります。
職場や有志一同など、連名で香典をいただいた場合は、代表者に当日返しを1個渡すことが一般的です。
この場合も、連名の香典を一つのまとまりとして考え、香典の合計額とすでに渡した当日返しの金額をもとに、後日のお返しが必要か判断するとよいでしょう。
すでに返礼額の目安を満たしていれば、人数分の品物を追加で用意する必要はありません。
なお、会葬御礼(かいそうおんれい)は葬儀に参列してくださったことへのお礼であり、香典返しとは異なります。
香典返しを辞退された場合
連名で香典をいただいた方から「香典返しは不要です」と伝えられた場合は、その意向を尊重して問題ありません。
無理に品物を贈らず、直接お礼を伝えるか、お礼状を送るとよいでしょう。
ただし、連名のうち一人だけが辞退を申し出ている場合は、他の方の意向も確認できると安心です。
また、会社の規程などで品物の受け取りが禁止されている場合もあるため、無理に菓子折りなどを贈る必要はありません。
連名の香典返しにおすすめの品物
連名でいただいた香典返しには、受け取る相手の人数や関係性に合わせた品物を選びます。
職場へのお返しには個包装のお菓子
職場や有志一同へまとめてお返しする場合は、個包装のお菓子がおすすめです。
焼き菓子、せんべい、クッキーなど、常温で保存できて日持ちするものを選ぶと、職場でも分けやすくなります。
また、ドリップコーヒーやティーバッグのお茶なども選択肢になります。
まとめて贈る場合は、人数分の数量があるか確認しておきましょう。
夫婦・家族へのお返しにはカタログギフトや日用品
夫婦や家族への香典返しには、カタログギフトやタオル、お菓子などが適しています。
特にカタログギフトは、受け取った方が好みに合わせて品物を選べるため、相手の好みがわからない場合にも利用しやすい贈り物です。
家族で楽しめる食品や、日常生活で使える日用品などもよいでしょう。
友人へのお返しには少額のギフトも
友人から連名で香典をいただいた場合は、一人ずつ渡せる品物を選ぶとよいでしょう。
金額に応じて、お茶やお菓子、タオルなどの小さなギフトを用意する方法があります。
配送する場合は、送料も考慮して品物を選びましょう。
香典返し専門店から返礼品を探す
・ギフトジャパン
・ジャストハート
・ギフトメモリー
・法事の贈り物専門店
連名の香典返しはいつ渡す?
連名でいただいた場合も、香典返しを贈る時期は通常と同じです。
仏式で後返しをする場合は、四十九日の忌明け後から1か月以内を目安に贈るのが一般的です。
職場にまとめて贈る場合は、代表者や上司に渡すか、配送する方法もあります。
なお、忌引き休暇が終わって出社した際には、香典返しとは別に、香典や休暇中の配慮に対してお礼を伝えるとよいでしょう。
連名の香典返しに関するよくある質問
香典返しは代表者だけに渡してもいい?
職場や有志一同からまとめて香典をいただいた場合は、代表者に品物を渡しても問題ありません。
ただし、代表者個人への贈り物ではなく、香典を出してくださった皆さんへのお返しであることを伝えましょう。
個包装のお菓子などを用意して「皆さまで召し上がってください」と添える方法があります。
香典を出した人が分からない場合はどうする?
「〇〇部一同」「有志一同」など、香典を出した方が分からない場合は、代表者に確認(自分の会社など)する方法があります。
確認できない場合は、香典の合計額を参考に、皆さんで分けられるお菓子などをまとめて贈るとよいでしょう。
全員の名前や負担額がわからないからといって、必ずしも一人ずつ確認する必要はありません。
連名の香典返しの宛名はどう書く?
香典返しを配送する場合は、品物を受け取る代表者の名前を宛名に記載します。
夫婦や家族への香典返しも、代表者一人の名前で問題ありません。
職場へまとめて贈る場合は、「〇〇株式会社 営業部 〇〇様」のように、会社名や部署名とともに、受け取る方の名前を記載するとよいでしょう。
また、職場や有志一同へまとめてお返しする場合は、「皆様でお召し上がりください」と一言添えると、皆さんへのお返しであることが伝わります。
挨拶状が定型文で変更できない場合は、メッセージカードや一筆箋を添える方法もあります。同封できない場合は、代表者に直接伝えてもよいでしょう。
なお、香典返しの掛け紙は、連名で香典をいただいた場合も通常と同じです。
仏式では表書きを「志」とし、水引の下には喪主や施主など、贈り主の名前を記載するのが一般的です。(地域・宗教により異なります)
連名でもらった香典返しを一人ずつ配送してもいい?
一人ずつ配送しても問題ありません。
特に友人や知人など、普段から同じ場所に集まらない方々には、個別に配送する方法が適しています。
その際は、香典を出してくださった方の名前や住所を確認し、送り間違いがないようにしましょう。
連名の香典で当日返しを人数分求められたら?
「部署一同」「有志一同」など、一つの香典袋にまとめていただいた場合は、代表者に「当日返し・即日返し」を一つ渡すことが一般的です。
一方、参列できない知人などの香典袋を別々に預かって持参された場合は、それぞれ個別の香典として扱い、預かった方の分も会葬御礼や当日返しを渡します。
ただし、一つの香典袋にまとめた連名香典でも、代表者から人数分の当日返しを求められる場合があります。
代表者が、香典を出したほかの方々にも返礼品を渡したいと考えている可能性もあるため、まずは「連名の香典には、一つのお返しをご用意しております」と丁寧に伝えるとよいでしょう。
それでも人数分を希望される場合は、可能であれば葬儀社のスタッフや遺族に確認します。
ただし、葬儀の受付が混雑している場合など、すぐに確認できないこともあります。
そのような場合は、その場のトラブルを避けるため、人数分を渡して対応する方法もあります。
なお、会葬御礼は参列へのお礼ですが、代理で香典を預かってきた方に、本人の分も含めて渡すケースがあります。
地域や葬儀の方針によって対応が異なるため、できれば事前に葬儀社や遺族と、連名香典の当日返しの渡し方を決めておくと安心です。
まとめ
連名で香典をいただいた場合も、基本的には香典返しをします。
ただし、夫婦や家族であれば一世帯につき一つ
職場や有志一同であれば皆さんで分けられる品物をまとめて贈るなど、状況に応じた方法を選べます。
香典返しの金額は、いただいた香典の3分の1〜半額程度が目安です。
また、会社の福利厚生としていただいた香典や、香典返しを辞退された場合は、お返しが不要なこともあります。
香典を出してくださった方の人数や金額、相手との関係性を考えながら、感謝の気持ちが伝わる方法でお返ししましょう。


